EAPの必要性 
EAPと企業の社会的責任
EAPと法令遵守 
EAPにおける経営戦略とワークライフバランス
EAPの歴史
EAPにおける日本の社会的背景
段階的対策
メンタルヘルスの具体的取組
EAPコンサルティングセンターが提供するもの
心の病の休職者による損失
企業業績への影響
EAPの費用対効果
     EAPの必要性 Employee Assistance Program /従業員支援プログラム

 近年、日本の企業では従業員のうつ病の発症率や新人従業員の早期離職率が急激に高まっています。競争の激化や急激な改革によるストレスの高まり、若年層を中心とする対人関係能力の全般的な低下など、様々な環境的要因が重なる中で発生してきているものです。
 現在の状況は、生産性の低下に直接つながりかねないだけでなく、有望な若手人材やスキルのある中堅人材の喪失、重大な労災事故・過労自殺等が発生した場合の損害賠償責任やコンプライアンス上の問題、安全配慮義務違反による企業イメージの低下など、様々な有形無形の損害の発生につながる危険性を含んでいます。
 EAPは、企業の生産性向上やリスク防止、働きやすい職場環境作り、従業員のメンタルヘルス等を目的として、様々な従業員支援サービスを提供する取り組みです。
 
 EAPと企業の社会的責任CSR「Corporate Social Resposibility」)
 企業は、企業活動を展開するにあたって、社会的公正や環境などに配慮しながら、消費者、取引先、投資家、地域社会、従業員などの利害関係者(ステークホルダー)に対して責任ある行動を取るとともに、説明責任を果たしていくことが求められます。
 従業員の働き方に十分な考慮を払い、かけがえのない個性や能力を活かせるようにしていくことは、企業にとって本来的な責務です。そこで、EAPを活用することで、従業員に対して責任ある行動を積極的に取る企業として、消費者や投資家等から高い評価を受けることが可能になります。


 

 EAPと法令遵守(コンプライアンス)    
     
 法令遵守(コンプライアンス)はCSRの前提です。企業内で法令を遵守する体制をととのえ、絶えずリスクを予見し、体制を改善していく仕組が必要です。
 EAPは従業員のメンタルヘルス・健康管理面での労働関連法(労働基準法・労働安全衛生法・労働者災害補償保険法、厚生労働省指針・ガイドライン等)の法令遵守に貢献します。
 労働関連法の法令遵守で重視される基準は「使用者(企業)は、その雇用する労働者(従業員)に従事する業務を定めてこれを管理するに際し、業務の遂行に伴う疲労や心理的負荷等が過度に蓄積して労働者(従業員)の心身の健康を損なうことがないよう注意すること」とする「安全配慮義務・健康配慮義務」です。

 EAPにおける経営戦略とワークライフバランス(WLB)

 EAPを活用することにより生産性を高め、CSRの実現・企業価値の向上をさせる上で大切な視点は、ワークライフバランス(WLB)です。

 ワークライフバランスは、生産性の向上に密接に関連し、現代の企業経営において、重要な経営戦略として位置づける必要性があります。
 ワークライフバランス実現に向けて取り組んでいる企業の従業員は、仕事、家庭生活、地域生活、個人の自己啓発活動などの自己実現がバランスの良い状態で維持され、仕事と生活の調和を満たし、働きやすい環境が保障されることによって、最大限のパフォーマンスを発揮することが可能になります。

 ワークライフバランスに取り組む企業のメリットとして、

 ・従業員のES(employee satisfaction : 従業員満足)の向上
 ・男女に隔たりが無く、働きやすい職場
 ・優秀な従業員の採用、定着による人材確保
 ・従業員のモラルの向上(法令遵守)
 ・社会的な信用、評価の獲得、企業イメージの向上

 ワークライフバランス・エクセレントカンパニー実現にむけて、EAPは経営戦略の一環として位置づけることができます。